しがないオタクの独り言

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今春は「鬼滅の刃」を見てくれ

私がジャンプでの連載当時からクソクソクソ推してる「鬼滅の刃」がこの春アニメ化するので…ぜひ見てくださいいや見ろくださいお願いします。

すでにジャンプ読者の間では知らない人はいないだろう「鬼滅の刃」、一体どこが推せるのか全力でプレゼンしていきたいと思います。

 1.「鬼滅の刃」とは

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週刊少年ジャンプで連載中の大人気バトル漫画で、4月からはアニメ化も決まっている今注目の話題作です。

ストーリーは、主人公・竈門炭次郎が、鬼となった妹の禰豆子を人間に戻すため、鬼殺隊という鬼を討伐する部隊に入り、鬼のボスで去る鬼舞辻無惨を倒すという本格バトルものです。

舞台が大正時代の日本なので、そこはかとなく大正浪漫を感じさせるような描写があるのがよいですね。

いやでもジャンプのバトル漫画なんて掃いて捨てるほどあるじゃない、何がそんな面白いの…???ってなるじゃないですか。

甘い。

この「鬼滅の刃」、他のあまたのバトル漫画と一線を画する個性、いわば、セールスポイントを有している。そして、その個性は「鬼滅の刃」でしか出せない唯一無二のものなのだ。

では、「鬼滅の刃」のどこが面白いかについて、以下概観していこう。

2.「鬼滅の刃」のここがすごい!!!

⑴ギャグセンスが高すぎる

まず、第一にギャグセンスが高すぎる。個人的には、作者の吾峠先生は普通にギャグ漫画書いても売れるんじゃないかと思うくらいギャグのレベルが高すぎる。

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 上記画像の癒史郎(八重歯の男の子)は珠世(上記画像の女性)が好きで、それ以外は割とどうでもいい、というスタンスなのですが、彼が炭次郎を囮にして逃げようと提案すると珠世は絶句。そんな珠世を見て癒史郎は即前言撤回します。ほれぼれするほどの手のひらクルー。テンポがよすぎる。

このように、シリアスなシーンにもお構いなくギャグをぶっこんで来るのが鬼滅のすごいところです。しかもいちいち面白いからずるい。

そのうえ、これらは吾峠先生の唯一無二のギャグセンによって確立されている感がある。

例えば、あとに話す我妻善逸がピンチに直面した時に叫んだ命乞いの文句なんて「畑を耕します1反でも2反でも」ですよ。確かに大正時代なら農業が苦労の基準になりえたかもしれませんがそんな言葉普通出てくるか??今までどんな人生送ったらそんな発想出てくるんだ。

また、鬼滅は作者自身が単行本上で「キメツ学園」という学パロを展開する頭のおかしいありがたいジャンルなのですが、その「キメツ学園」の番外編が面白すぎる。

最初見たときは爆笑しましたよ。すべてのコマが面白いなんてギャグ漫画でもめったにないぞ????

⑵個性あふれるキャラクター

個性あふれる、と書きましたが正確には間違いです。

溢れるどころではない。むしろこぼれているレベルである。

例えば、途中から炭次郎達と行動を共にする我妻善逸。彼が登場してからの鬼滅は爆発的に面白くなったと思います。

彼は極度の怖がりでネガティブ。そして謎にテンションが高い。ポガティブとかいうやつですかね。

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鬼が出る屋敷の中を少年と歩く善逸。明らかにお前の方が鬼である。

 怖がっていることを隠しもしないビビりよう。挙動不審にもほどがある。

「まろび出る」なんて単語知ってましたか?私はこのコマを見るまで聞いたこともなかった。加えてセリフにいちいちリズム感があるのが余計に腹筋を刺激する。

善逸は鬼滅の中でも屈指のキャラの濃さだとは思っていますが他のキャラも負けてはいません。

炭次郎・善逸・そして伊之助(イノシシの被り物をした少年)が鬼殺隊の上司・宇随天元と行動するときのやり取り。

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宇随天元の謎理論。話の開幕からこれである。

 …ちょっと何言ってるかわかんない。

一緒に行動するといわれた上司がいきなりこんなんじゃ先が思いやられる。

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善逸がこんな表情になるのも無理はない。しかし話はここでは終わらない。

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何を言い出すんだこの長男。

唯一の 真面目常識人枠だと思われた炭次郎ですらこの調子である。ここにきて主人公もまともではなかったことが明らかになる。なんてこったこの漫画にツッコミはいないのか。無法地帯じゃないか。

こんなキャラがゴロゴロいる、というよりこんなキャラしかいません鬼滅。

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⑶先の展開が読めない

面白い漫画の条件の一つには「先の展開が読めない」ことが挙げられます。

鬼滅も例外ではなく、「え!!?そんな展開になるの!!!???」という場面がしばしばあります。詳しくはネタバレになるのであまり話せないのですが、次の話がどうなるかわからない、ハラハラ感が鬼滅にはあります。

全く読めない展開には毎週翻弄されるばかりです。完全に吾峠先生の手の平の上。

⑷悲しくも優しい心理描写

そして、鬼滅といえば忘れてはいけない心理描写です。鬼滅は敵の鬼を倒すだけではありません。敵である鬼の心情、バックグラウンドまで丁寧に拾います。

そもそも、鬼はもともとは人間で、無惨の血を飲んで鬼になったのです。

今の姿は違えど、元は同じ人間。そのことを実感する炭次郎は自分が斬った鬼に対してもいたわりをもって接します。

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自分が斬った鬼の手を握り、祈る炭次郎。

自分が倒した敵のことまで考えて祈りを捧げる主人公など、かつて存在したでしょうか。

ここに、鬼滅の刃の悲しいまでのやさしさ、人のあたたかさが溢れているのです。

鬼滅は、勝者だけではなく、敗者の物語まで丁寧に描写します。まるで、生に格差など存在しないということを訴えかけるかのように。

この「鬼滅の刃」のどうしようもなく優しい価値観には、思わず考えさせられてしまいます。

3.まとめ

こんなことをつらつらと書きましたが私が言いたいことはただ一つです。

鬼滅の刃」を見ろ。

4月からのアニメでもいいしなんなら単行本(既刊14巻)でもいい。

そして「鬼滅の刃」の醸し出す独特の世界観と余情に浸ってほしい。